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2009年10月07日

そらり「さあ、やってまいりました、げっちゅ屋×竹井10日のコラボにして、『ひまわりのチャペルできみと』スピンアウト企画第1弾、『天と』」

みはや「『美駿の』」

そらりみはや「『漫画がんばるぞ!』」

そらり「今、イチオシのコミックスを紹介するこのコーナー。今回は割とみんなに知られている気もするのですが、デザインのせいか本屋でうっかり見逃している人も多そうなものを。本屋界のステルスモモですね!」

みはや「売ってますよというのを知らしめつつ、知らない方にはご紹介出来る一石二鳥の方策ですね」

そらり「まあ、そんなお題目は今考えた後付で、好きだから選んだだけですけどね」

みはや「普通、こういうコラムはそこまではぶっちゃけないんですよ?」

そらり「マジで!?」

みはや「今月の本はこちらです」

そらり「流された!?」


◆「シスタージェネレーター」(沙村広明著、講談社 刊)

そらり「『無限の住人』でお馴染み沙村先生の短編集です。某『東京皇帝☆北条恋歌』の作者が昔、某コンシューマゲーム会社で働いていた頃、隣の席の藤井さんが無限の住人を読んでいると『無限の住人て何人いるんですか?』と聞いて『十人です』と必ず言わせていた、あの無限の住人ですね」

リノールさん「きゅっきゅー!!」

みはや「リノールさんが『あのって、どのだよ!? 全然分かんねえよ!』と突っ込みましたよ」

そらり「え!? そいつ、ツッコミキャラなの!?」

みはや「最近、出番がないので、ツッコミを覚えようとしているみたいですね」

そらり「今更!? そんな野球選手の変化球じゃないんだから、急に覚えようとすんなよ!? おお振りか!! 英語版だとおお振りのタイトルはジャイアントスイングなんですかね? Q.急に変化球が?」

リノールさん「A.キュー」

みはや「おお振りそんなことしてましたっけ……?」

そらり「ところで、カプコンに移籍した藤井さんは元気なんですかね? 消息を知りたいところですね」

みはや「私信やめて下さい?」

そらり「そんなこのコラム始まって以来最もどうでもいい話は置くとして、沙村先生といえば、絶対的なデッサン力に裏打ちされたグロめの描写とどうしようもない社会の底で救われない感じに生きて死ぬ人々と倒錯的な性のアレコレに定評のある方ですが、今回は結構全体的にマイルドです。マイルドセブンはマイセンで、マルボロメンソールライトは、マルメンライトです」

みはや「前作の『ブラッドハーレーの馬車』がドギツ過ぎましたからね……」

そらり「近所の書店では、漫画コーナーより、文芸コーナーの方が相応しいだろうと中を読んで判断したらしい書店員の手によって、文芸コーナーに平積みされてましたからね、アレ!」

みはや「さて、並み居る『シスタージェネレーター』の短編の中では、やはり、『制服は脱げない』がよいかと思うのですが」

そらり「ですよね! あの感じは私達に通じる物があると思うんですよ」

みはや「どういう短編かと言うと、女子高生2人組がどうでもいい話を抜群の切れ味でお送りするという作者の感性とセンスがモロに出るという……誰にでも描けるんですが、面白い物を描く人は非常に限られるものです」

そらり「あの切れ味は是非、参考にさせて頂きたいところです。ところでところてん」

みはや「……」(センスと感性の欠落をモロに見せられて少し凹んでいる)

そらり「え、あれ、野々宮さん?」

みはや「また、来月」

そらり「えええええええええええええええええええええ!?」

ゆいな「あ、終わりましたか? 東京皇帝☆北条恋歌3巻が絶賛発売中なのと、10月30日発売予定のザ・スニーカー12月号にまた短編が載りますよっ」

そらり「え、このタイミング!?」

ゆいな「前回、最初か最後に宣伝しろと言われましたのでっ」

そらり「そんなところばっかり律儀だな!! 実況はわたくし権田原天、解説は野々宮美駿さんで、ゲストは唯菜さんでした」

そらりゆいな「「また来月ー」」


(文責・竹井10日)


●人物紹介
そらり・権田原天(ごんだわら そらり)……『ひまわりのチャペルできみと』(Marron2007年作品)の実況担当キャラクター。くどい台詞回しと濃いネタ使いとディフェンスに定評がある。好きな沙村作品はおひっこし。

みはや・野々宮美駿(ののみや みはや)……『ひまわりのチャペルできみと』(Marron2007年作品)の解説担当キャラクター。頭の上に乗っているのはイルカのリノールさん。好きな沙村作品はおひっこし。

ゆいな・唯菜(ゆいな)……『ひまわりのチャペルできみと』(Marron2007年作品)のお母さん担当キャラクター。お母さん担当ってどういうことですか? 好きな沙村作品はおひっこし。


●プロフィール
竹井10日(たけい とおか)……エロゲシナリオやラノベなどを書く、よろず物書き。代表作は『秋桜の空に』『ひまわりのチャペルできみと』(共にMarronより発売のPCゲーム)など。無限の住人の後ろの方のカバー折り返しに毎巻書かれている小ネタに無駄に注力する、沙村先生の作家としての姿勢を大変尊敬している。

■過去のコラム
「天と美駿の漫画がんばるぞ!」 第1回『水惑星年代記』(大石まさる著、少年画報社刊)
「天と美駿の漫画がんばるぞ!」 第2回「神聖モテモテ王国」(ながいけん著、小学館刊)
「唯菜の漫画がんばるぞ!」 第3回「ハニカム」(桂明日香著、アスキー・メディアワークス刊)
「唯菜の犬とがんばるぞ!」 第4回「鬼外カルテシリーズ」(碧也ぴんく著、新書館刊)
「一紗香の犬とがんばるぞ!」 第5回「宙のまにまに」(柏原麻美著、講談社刊)
「一紗香の漫画がんばるぞ!」 第6回「Q.E.D.―証明終了―」(加藤元浩著、講談社刊)
「天と美駿のアニメがんばるぞ!」 第7回「ストライクウィッチーズ」(原作・島田フミカネ、監督・高村和宏)
「天と美駿のライトノベルがんばるぞ!」 第8回「東京皇帝☆北条恋歌」(竹井10日著、角川スニーカー文庫刊)
「天と美駿の漫画がんばるぞ!」 第9回『もと子先生の恋人』(田中ユタカ著、白泉社刊)
「天と美駿の漫画がんばるぞ!」 第10回『バクマン。』(原作・大場つぐみ、漫画・小畑健、集英社刊)
「天と美駿の漫画がんばるぞ!」 第11回『キン肉マンレディー』(小川雅史 著 原作・ゆでたまご、集英社刊)
「天と美駿の漫画がんばるぞ!」 第12回『バガタウェイ』(古日向いろは著、マッグガーデン刊)
「天と美駿の漫画がんばるぞ!」 第13回『ねこめ〜わく』(竹本泉 著、ソノラマコミックス他)
「天と美駿の漫画がんばるぞ!」 第14回『放課後のカリスマ』(スエカネクミコ著、小学館)
「天と美駿の漫画がんばるぞ!」 第15回「美川べるのの青春ばくはつ劇場」(美川べるの著、講談社刊)
「天と美駿の漫画がんばるぞ!」 第16回「ラ・プティット・ファデット」(しかくの 著、東京創元社 刊)

■関連サイト
Marron


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