「ところで、血のバレンタインて、最初聞いた時、チノパン的な物だと思ってました。何かズボン関係あるのかみたいな。ズボンに溶かしたチョコをこぼして大惨事、みたいな」

「それで戦争が起きるというのも沸点の低い話ですね……」

「さて、ところで、この亡き少女の為のパヴァーヌは、バレンタインとか実は全く関係ない訳ですが、どのようなお話かと申しますと……舞台は明治末期の東京、病で命を落としかけた少年・竹之丸は、天使との契約で命と共にイケメン属性と音楽の才能を貰います。それと引き替えに“聖女の涙”という宝石を集める使命を与えられる訳ですが、この宝石がクセモノで、宝石の元を女の子にプレゼント→恋心芽生えて宝石が17号と18号を得て完全体になる→女の子を殺す→宝石ゲットだぜ！　というようなプロセスを経なければならない！　嗚呼、恋する少女を殺さねばならない竹之丸少年の恍惚と不安共に彼にあり！！　……というような感じでお話が進んでいくのでありました！！」

「珍しくちゃんとあらすじを紹介しましたね……」

「ここまでは特に問題ないのですが、恐ろしいことにこの宝石集めを10何個分もやるという、ちょｗｗｗおまｗｗｗ女殺しすぎｗｗｗという普通、3、4人目ぐらいから失笑パターンコントみたいになってもおかしくはないはずのこの話を、何とも上手い話運びでその辺を感じさせない形に仕上げておるわけですよ。ここはセンスの良さですね。センスオブデスです。体力が半減する代わりに敵を粉々にします！　カオスエンジェルスのグラフィカーさんがPSPクイーンズブレイドのモンスターデザインされていて超嬉し泣き！！」

「個人的な話はいいんですよ、権田原さん」

「登場する女の子達は全国からやってきている訳ですが、方言とかが可愛くていいですよね。仙台人の語尾はりゅんであるべきですが！」

「東京皇帝☆北条恋歌4巻は絶賛発売中ですりゅん」

「うお、脈絡なく登場＆宣伝！？　ていうか、唯菜さんて仙台出身だったんですか？」

「いえ、唯菜は生まれも育ちも東京帝国です」

「まだナチュラルに混ざろうとするのを諦めていなかったのか……。というところで、今回はこのあたりで。実況はわたくし権田原天」

「解説は野々宮美駿」

「ゲストは唯菜でした」

「「「それでは皆さん、また来月ー」」」

（文責・竹井10日）

●人物紹介

・権田原天（ごんだわら　そらり）……『ひまわりのチャペルできみと』（Marron2007年作品）の実況担当キャラクター。くどい台詞回しと濃いネタ使いとディフェンスに定評がある。好きなでじこキャラは暴れん坊。

・野々宮美駿（ののみや　みはや）……『ひまわりのチャペルできみと』（Marron2007年作品）の解説担当キャラクター。頭の上に乗っているのはイルカのリノールさん。好きなでじこキャラはロン毛さん。

・唯菜（ゆいな）……『ひまわりのチャペルできみと』（Marron2007年作品）のお母さん担当キャラクター。お母さん担当ってどういうことですか？　好きなでじこキャラはぷちこの目から出る何かにょろにょろしたもの。

●プロフィール
竹井10日（たけい　とおか）……エロゲシナリオやラノベなどを書く、よろず物書き。代表作は『秋桜の空に』『ひまわりのチャペルできみと』（共にMarronより発売のPCゲーム）など。亡き少女の為のパヴァーヌって、略称は『亡き少』なのか『亡きパヴァ』（言い辛い）なのかどちらが定着するのか非常に気になっている。

■過去のコラム
「天と美駿の漫画がんばるぞ！」 第1回『水惑星年代記』（大石まさる著、少年画報社刊）
「天と美駿の漫画がんばるぞ！」　第2回「神聖モテモテ王国」（ながいけん著、小学館刊）
「唯菜の漫画がんばるぞ！」　第3回「ハニカム」（桂明日香著、アスキー・メディアワークス刊）
「唯菜の犬とがんばるぞ！」　第4回「鬼外カルテシリーズ」（碧也ぴんく著、新書館刊）
「一紗香の犬とがんばるぞ！」　第5回「宙のまにまに」（柏原麻美著、講談社刊）
「一紗香の漫画がんばるぞ！」　第6回「Q．E．D．―証明終了―」（加藤元浩著、講談社刊）
「天と美駿のアニメがんばるぞ！」　第7回「ストライクウィッチーズ」（原作・島田フミカネ、監督・高村和宏）
「天と美駿のライトノベルがんばるぞ！」　第8回「東京皇帝☆北条恋歌」（竹井10日著、角川スニーカー文庫刊）
「天と美駿の漫画がんばるぞ！」　第9回『もと子先生の恋人』（田中ユタカ著、白泉社刊）
「天と美駿の漫画がんばるぞ！」　第10回『バクマン。』（原作・大場つぐみ、漫画・小畑健、集英社刊）
「天と美駿の漫画がんばるぞ！」　第11回『キン肉マンレディー』（小川雅史 著　原作・ゆでたまご、集英社刊）
「天と美駿の漫画がんばるぞ！」　第12回『バガタウェイ』（古日向いろは著、マッグガーデン刊）
「天と美駿の漫画がんばるぞ！」　第13回『ねこめ〜わく』（竹本泉 著、ソノラマコミックス他）
「天と美駿の漫画がんばるぞ！」　第14回『放課後のカリスマ』（スエカネクミコ著、小学館）
「天と美駿の漫画がんばるぞ！」　第15回「美川べるのの青春ばくはつ劇場」（美川べるの著、講談社刊）
「天と美駿の漫画がんばるぞ！」　第16回「ラ・プティット・ファデット」（しかくの 著、東京創元社 刊）
「天と美駿の漫画がんばるぞ！」　第17回「シスタージェネレーター」（沙村広明 著、講談社 刊）
「天と美駿の漫画がんばるぞ！」　第18回『ふたつのスピカ』（柳沼行 著、メディアファクトリー 刊）
「天と美駿の漫画がんばるぞ！」　第19回『それでも町は廻っている』（石黒正数 著、少年画報社 刊）
「天と美駿の漫画がんばるぞ！」　第20回『ぱぱこん』（さとし著、フォックス出版刊）

■関連サイト
Marron

[関連タイトル] 亡き少女の為のパヴァーヌ 4 ブレイドコミックス 東京皇帝☆北条恋歌 4 角川スニーカー文庫