2016年11月28日
ライト 「なぁなぁ、ねーちゃん! どこに居るんだよ!?」
ワカバ 「うっさいわねぇ。家の中で大声出さないの。こっちよ、こっち!」
ライト 「えっ? 台所? 盗み食い? もしかして、昨日のピザの残りが――」
ワカバ 「ばーか。昨日はココが居たこと、忘れたの?」
ライト 「あー、そっか。最後、ふたりしてココにあげたんだよな……って、ね、ねーちゃん!?」
ワカバ 「なによ? 私が料理しちゃいけないっていうの?」
ライト 「いや、まぁ……そうだよな。ねーちゃんだって、一応は“女”だし」
ワカバ 「なんですって!? なによ、その『一応』って!」
ライト 「えー? これでもだいぶ譲歩し――」
ワカバ 「それに、なに? 『女が料理できないとか、どうなの?』みたいな含みもあるでしょ!」
ライト 「オレ、そこまで言ったつもりは――」
ワカバ 「キーッ! 絶対思ってる! 口にしなくても、絶対にそう! その顔つきで判るわ!」
ライト 「……相変わらずだなぁ、ねーちゃんは。ちょっとは成長の兆しとか見せようぜ」
ワカバ 「ふん! 身内相手に努力の理解を求めても、報われた試しがないでしょ?」
ライト 「それ、『セロにーちゃんが相手でも同じ態度をとる』ってことでいいの?」
ワカバ 「ぇ。な、なんで、そこでセロの名前が出てくるの? セロは、まだ身内って訳じゃ――」
ライト 「はい、はい。セロにーちゃんの前では、『まだかっこつけたい』ってことだよね?」
ワカバ 「あ、aAア、あnた……」
ライト 「いいよ、いいよ、そういうの、もう見飽きたから。そこまで照れなくていいってば」
ワカバ 「こっ、この、子、は――」
ライト 「……で、それ、なに? もしかして、『セロにーちゃんに愛を込めてーっ!』とか?」
ワカバ 「ちっ、ちがうわよ! これは、コンテスト用の試作ドリンクなの!」
ライト 「コンテスト? まさか、またみんなに黙ってエントリーとか――」
ワカバ 「いいでしょ、別に。今回は、『私が、自分ひとりで参加』するんだから」
ライト 「…………ホントに?」
ワカバ 「あったりまえでしょ! 参加者が増えたら、それだけ私が入賞する確率も減るじゃない」
ライト 「ハァーッ。どうしてオレ、ねーちゃんの弟になっちゃったんだろ……」
ワカバ 「ふん! ほら、試飲させてあげるから、黙りなさいよね」
ライト 「なんだよ、その上から目線。そういうのって、もうちょっとさぁー」
ワカバ 「四の五の言わず、この『ワカバ特製・健康ドリンク』を飲んでみなさいって! それっ!」
ライト 「うっ、なっ……な……えぇぇ! なんだこれ、すげえ美味しいじゃん! ありえねぇ!」
ワカバ 「最後の一言は聴かなかったことにしてあげる。ふふふっ、これで特賞はいただきね!」
ライト 「そう上手くいくかなぁ? 他の参加者のこと、甘くみてない?」
ワカバ 「甘いのはライトよ。ここから、コレを加えて、さらなる成長を――」
ライト 「あ、あああぁ!? ねーちゃん! そっ、それ、絶対よくないパターンだって!」
ワカバ 「フッヒャッヒャッ! これでパーフェクッツ! 注文殺到・完売御礼、間違いナシよー!」
※ご通達※
今回ご応募のドリンクは奇抜ネタ枠で採用の上、『ワカバ汁』として皆様に……
ライト 「……ごめん。やっぱ、ねーちゃんは……セロにーちゃんにしかコントロールできないよ」
JAM Akihabara×カタハネ ―An’ call Belle―コラボカフェ
11月15日(火)〜30日(水)に実施中!
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『カタハネ』公式サイト