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2021年01月20日

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昨今、節目節目で、往年の人気作品がリメイクされる機会も増えましたよね。
「リメイク」に対して、皆さんはどんな印象を持つでしょうか?
実を言うと、私は最近まで「リメイク」と聞くと少し構えてしまうところがありました。
学生時代熱を入れていたゲームがいくつかリメイクされ、胸を躍らせて購入した結果、なんだか想像していたものと違うなと感じてしまった経験が、何度かあったのです。
そのたびに何故なんだろう、と考えていたのですが……ある時、はっとしました。
遊んでいるのは「リメイク」なのに、自分は「元の作品」のことばかりを追い求めていなかったか? と。
作品というのはその物自体のクオリティは勿論ですが、作られた時代背景、作品と出会ったときの自分の状態……様々な要因で制作側のアプローチも、受け手の捉え方も変わるものです。
昔作られたものと、今「作り直される」ことで表現されるものは違って当然なのに、それを受け入れる姿勢がそもそも出来ていなかったんですね。
好きは尖れば尖るほど視野を狭くしがちですから、せめて気を付けて、今をありのまま感じる心を忘れずにいようと深く反省したのでした。

そんな風に「リメイク」という言葉と向き合えた、未熟な自分の話をした後で恐縮ですが。
今回は2020年12月25日にケロQさまより発売されました『素晴らしき日々〜不連続存在〜 10th Anniversary特別仕様版』に同梱されている、『終ノ空 remake』のお話をさせてください。

ひとつだけ言えることがあるとすれば、『終ノ空 remake』は「リメイク」という名のついた「新作」です。
1999年に発売された『終ノ空』そして『素晴らしき日々〜不連続存在〜』とも違う、2020年版『終ノ空』。
私はこの作品に出会えて新しい「リメイク」という概念に気付けたように思います。



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『素晴らしき日々〜不連続存在〜 10th Anniversary特別仕様版』は初回ロットのみの限定生産ということで、このコラムが掲載されるころ、すぐ手に入れられる状況かはわかりません。
店舗さまで完売していれば手に入れることは難しく、再生産の予定もありません。
それでもご紹介したいと思ったのは、この特別仕様版において、作品と作品を結ぶ『終ノ空remake』の構造というのは面白く。
単品ではなく、他の2作品と併せて楽しんでいただくことで、面白さがもっと立体的になるから。
そしてまさに「今」プレイしていただきたい作品だと感じたからです。

1999年版『終ノ空』には、当時独特の世紀末感といいましょうか、何か得体の知れない暗く重い雰囲気が漂っています。
集団的に伝播していく不安、生と死。
2020年版にも引き継がれているそれは、数奇なことに、まるで2020年の状況ともどこかリンクする感覚があるのです。
私は学がなく、まだ物語で語られることの全てを理解できてはいないのですが、一見難しい内容も身近に感じられたのは、今この時に観測できたことが大きいのかなと。

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演じさせていただいた横山やす子ちゃんは、若槻琴美さんのことを慕っている後輩。
正直、作品の構造上、ネタバレ抜きで言えることがほとんどありません。
でも見た目通りに可愛くて、見た目よりもずっと強い子です。
狂気を表現することは難しいのですが、狂気にふれないこともまた難しいものと、その強さに触れて実感するほどでした。
故に毎回張り詰めた気持ちで収録に臨ませていただけることが幸せな現場でした。
彼女の見据える幸せが何なのか、作品を通して感じ取っていただけたら嬉しいです。

やす子ちゃんといえば、兄・横山きよしとの関係性にも注目していただけたらと思います。
1999年版の『終ノ空』をプレイ済み、あるいはプレイしてから『終ノ空 remake』をプレイされた方は、もしかすると、サンプルボイス公開時のキャラクター紹介の時点で何か違いに気付かれたでしょうか。
兄妹の会話シーンではある意味、やす子ちゃんの違う一面が見られます。
これもまた繊細な部分でしたが、先にきよし役のいなりうづきさんが収録されていたので、声を聞かせていただけたことがとても頼もしく、気持ちを高めた状態で演じられたことに感謝しています。

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ケロQさま代表・SCA自さんからコメントを頂戴しました。

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『終ノ空remake』という作品は、ややすると『素晴らしき日々〜不連続存在〜』の世界観の補強という役割程度になってしまいかねない物語構成でした。
そんな『終ノ空remake』を物語単体で面白さを引き出すためにもっとも活躍したのが横山やす子というキャラクターです。
これを書いている時点だと発売されていないのでユーザーのみなさんの反応は分かりませんが、プレイした多くの人間が『終ノ空remake』を象徴するキャラクターとして横山やす子をあげると想定しています。

横山やす子はすべてにおいて美少女ゲーム的文脈のヒロインのタブーを犯していますが、その文脈から外れているからこそ、もっとも愚直に「愛」について語ることが許された存在だと思っていますし、たぶん今後も僕の作品であの様に「愛」について語るキャラクターは存在しないと思います。
それほど自分の中では希有なキャラクターだと感じています。

横山やす子は三部作全体を通して登場しているために、『終ノ空remake』においてはその存在そのものがトリックとなっております。
そんな横山やす子は解釈が難しく、相方の横山きよしと共に、ほぼ演技力によって見え方がまったく違ってしまうキャラクターであったと思います。
秋野花さんの収録が始まった瞬間から「ああ、この方が横山やす子を演じてくれた本当に良かった」と思いました。

かの様に、めんどくさいシナリオライターが書いためんどくさいキャラクターを生かしてくださいましてありがとうございます。

本当に感謝しかありません。
今後ともよろしくお願いいたします。

ケロQ代表 SCA自(すかぢ)
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SCA自さん、本当にありがとうございます。
過去作品ですと、枕さまより2015年10月23日に発売された『サクラノ詩』以来のご縁でした。
ただ今回は『サクラノ詩』とは関係なく、全く別のご縁でやす子ちゃんを演じさせていただけたと現場で伺い、驚きと、貴重な出会いに感謝が尽きません。
やす子ちゃんの設定を初めて拝見したときは震えました……。
はたしてプレイしてくださった方の目に、やす子ちゃんの姿はどう映ったでしょうか。

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もともと哲学に明るくなかった私にとっては、哲学への興味、入口にもなった作品でした。
もし興味を持っていただけたら、どうか『終ノ空』『素晴らしき日々〜不連続存在〜』『終ノ空 remake』と、様々な視点から「終ノ空」への「至り」を望んでみてください。


●プロフィール
秋野花(あきのはな)
そういえば、この冬はまだ暖房をつけていません…。
何かと戦っているわけではないのです。
つい、存在を忘れてしまうのです。


@ゆいちゃん
お祭りのフライドポテトって、たまに詰め放題できる屋台があるよね。
詰め放題ってテトリスみたいで、ちょっと燃えてしまう…!
お花見行けたらいいな!
寒いのは苦手だから、暖かくなるのも待ち遠しいよ〜。


●出演作
2月出演作
【25日発売予定】
エンターグラム PS4・Switch版『金色ラブリッチェ -Golden Time-』カミナル・ル・プルテア・ソルティレージュ・シスア役

【26日発売予定】
エウシュリー『天冥のコンキスタ -魔族制圧編-』レジーニア役


3月出演作
【26日発売予定】
インレ『源平繚乱絵巻 -GIKEI-』大虎役


●関連サイト
秋野花Twitter アカウント

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この記事へのコメント

1. Posted by 兵隊   2021年01月23日 03:05
5 秋野花さんのコラム、初めて読んだのですがとても読みやすく興味を惹かれる内容でした。
こだわりが強く、なのに引き込まれる文章で、めちゃくちゃ頭の良い方だと思いました。
横山さん、とても気になります。
プレイしてみたいです。

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